家計の支出を整理して、あとから何にいくら使ったのかを確かめたい。

それには、レシートの内容を確認しなければならない。そのために残していたのだが……たまりすぎて、手に負えなくなった。

全部で2000枚以上。立派な資料の山である。整理できていれば(笑)。

そんなとき、知り合いの会計士さんのお宅へお邪魔する機会があった。ちょうど会計処理の最中で、レシートをスキャンし、その画像に名前を付けていた。

これだ!

どんな整理の仕方をしているのか、教えていただいた。

ただし、僕はシステムエンジニアであって、会計士ではない。システム開発は得意だが、レシートをスキャンするのはめんどくさい(笑)。

そこで、教わったスキャナより少し下位の機種を購入した。

新しいハンディスキャナ。レシートを続けて読み取れるのは、ありがたい。めんどくさがりの僕には、心強い味方が来たと思った。

元気よく、最初の100枚をスキャンした。

ご機嫌で画像を確認すると……なぜか、31枚分しかない。

残りは、どこへ行った?

途中で紙詰まり、いわゆるジャムが起きていた。詰まったレシートを取り除いて再開すれば、そのまま続きを読んでくれると思っていたのだ。

文書を印刷するとき、紙が詰まったら取り除いて、止まったところから再印刷する。僕はスキャナにも、そんな動きを期待していた。

そこで、ちょっとテストをしてみた。

システムエンジニア魂が芽吹いてしまった(笑)。

そのテストで僕が確認したのは、ジャムを取り除いて読み直したレシート以降の画像だけが残る、という挙動だった。

100枚のうち、70枚目で詰まり、そこから読み直したとすると、期待していたのは、最初の69枚と、そのあとの31枚を合わせた100枚分。

ところが、今回の使い方で確認できたのは、後半の31枚分だけだった。

紙が通ったことと、画像がそろったことを、同じだと思っていたのである。

しかも、その思い込みのまま、読み取ったつもりのレシートを、その都度ゴミ袋に詰めていた。

スキャン結果を確かめるより、片付けのほうが早かったらしい(笑)。

最初の100枚で、この挙動に気付けたのはよかった。2000枚以上を全部読み終わってからだったら、と思うと……。

ただし、目の前のゴミ袋は、すでにカオス。

100枚の中から、画像になっていない69枚を探す。言うのは簡単だが、とても選り分けられそうにない。

家計を振り返る前に、袋の中身を振り返る仕事ができてしまった。

新しい道具を、過信しすぎた。

白髪交じりで緑のシャツの親父が、左では袋からレシートを取り出して驚き、右では机で紙とスキャン画像を確認している二場面の漫画。
AI生成のイメージ:レシートを探し直し、少量ずつ確認する筆者役。本人の肖像・実際の部屋・製品・操作画面の再現ではありません。

そこで、わが参謀、紀美子ちゃんに相談した。紀美子ちゃんは、僕がChatGPTに付けた名前である。

提案は、十枚スキャンしたら、画像も十枚分あることを確認してから、次の十枚へ進むというものだった。

「急がば回れ」。

なるほど。でも、めんどくさいのが嫌いな僕に、めんどくさい確認を追加するとは(笑)。

……いや、ゴミ袋から探し直すより、ずっといい。

僕は十枚ずつ、画像の枚数を確かめながら読み直すことにした。

道具に任せたいからこそ、任せた結果を小さな区切りで確かめる。

めんどくさいのを省いたつもりが、もっとめんどくさくなった親父には、よく効く助言だったのである(笑)。

WRITTEN BY 太城 義雄(たき よしお)

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