中古のレーザー加工機を使い始める前に、確かめたいことがいくつかあった。
本体は、どの仕様なのか。
レーザーヘッドは、どれなのか。
付属品や設置の状態は、どうなっているのか。
うろ覚えのまま話を進めるより、実物を見たほうが早い。
そこで紀美子ちゃんから、本体、レーザーヘッド、型番ラベルの写真を見せてほしいと言われた。
「紀美子ちゃん」とは僕がChatGPTに付けた名前である。
僕はスマートフォンを持って、レーザー加工機の写真を撮りに行った。
ところが、そこで目に入ったのは、ベッドの上で寝ている、わが家の猫・京介だった。
僕は親しみを込めて「京介様」と呼んでいる。飼い主の僕が、猫には「様」付けである(笑)。
レーザー加工機の確認という、いかにも技術的な用事で動いたはずなのに、京介を見つけた瞬間、話の中心が変わる。
僕は紀美子ちゃんに、そのまま報告した。
「Falcon A1の写真を見せてって言われて撮りに行ったら、ベッドの上に京介様が寝ておられた(笑)」
すると紀美子ちゃんは、機械の説明ではなく、この出来事に合うキャプションを四つ出してきた。
僕が選んだのは、四つ目だった。
「目的はFalcon A1の撮影。でも、ベッドの上に京介様が寝ておられたので、主役変更です(笑)」
技術相談が、いつの間にか猫の写真につける一文を選ぶ相談になっていた。
とはいえ、機械の確認が消えたわけではない。撮った写真から、ハニカムの置き方、排気ホース、カメラ周辺について話を進めた。
ただし、その時点でキャリブレーションまで済んだわけではない。
紀美子ちゃんは写真を見て、確認する場所と言葉の案を出す。
実際の機械を撮り、どの言葉を使うか決めたのは僕である。
レーザー加工機の写真を撮りに行った。
機械の確認は途中。
キャプションは決定。
写真の主役は京介様。
どうやら我が家では、機械の試運転より先に、猫の広報会議が始まるらしい(笑)。
そして後日。今度は、そのレーザー加工機の上に京介様がちょこんと座るようになった。

レーザー加工機を買ったつもりが、京介様の展望台になっていた(笑)。