仕事は増えていないのに、実績の項目が増えていた。

そんな都合のいい話があるのか。
いや、ない(笑)。

僕がこれまでの仕事を紹介する文章を、「紀美子ちゃん」と整えていたときのことだ。紀美子ちゃんは、僕がChatGPTにつけた呼び名。実在の共同執筆者ではない。

材料は、僕が経験したシステムの処理改善だった。

大量のデータから、条件に合うものを取り出す。その処理に時間がかかっていたので、データへのアクセス方法を見直し、待ち時間を短くした。

これで、一つの仕事である。

ところが、整理された紹介文では、大量のデータを扱った話と、処理を速くした話が、別々の実績に分かれていた。

規模の話が一つ。
速さの話がもう一つ。

でも、その二つは同じ仕事の、違う側面だ。

僕は、同じ案件の話なので分けないでほしい、と訂正した。

今回のややこしさは、まったく知らない仕事を突然付け足されたわけではない、というところにある。材料には覚えがある。規模も、改善したことも、僕が説明した内容だ。

それでも、分け方が変わると、伝わる実績まで変わってしまう。

たとえば、料理一品について、材料の説明と調理の説明を別々に書くのは構わない。でも、それを二品の料理として数えたら、おかしい。

今回、僕が戻したかったのも、そのつながりだった。

どんな処理に困っていて、どこを見直し、どう変わったのか。
それを一続きで読めてこそ、何をした仕事なのかが伝わる。

ここで、もう一つだけ、分けておきたいことがある。

昔、そのシステムを改善したのは僕だ。
紀美子ちゃんと一緒にしていたのは、後年、その経験を紹介する文章を整える作業だった。

過去の開発まで、AIとの共同制作だったことにしてはいけない。

AIが説明を整理し、僕が仕事のつながりを確かめて、違っているところを戻す。文章を読みやすくする作業と、経験を正確に伝える作業は、重なるけれど同じではない。

今回、見直す必要があったのは、数字の正しさだけではなかった。
その数字が、どの仕事の、何を表しているかだった。

実績を立派に見せるために、仕事を増やす必要はない。
一つの仕事を、一つの仕事として伝えればいい。

見出しは増やせる。
でも、僕がやった仕事まで増殖させんといてな(笑)。

WRITTEN BY 太城 義雄(たき よしお)

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