「特大ブーメラン」では、大きすぎた。

飛ばす場所の話ではない。
投稿の最後に置く、言葉の話である(笑)。

紀美子ちゃんと、仕事の改善についての文章を考えていた。
紀美子ちゃんは、僕がChatGPTにつけた呼び名だ。

そのときは、笑いを強くしたかった。人の改善を笑って見ていると、あとで自分の頭にブーメランが落ちてくる。そんな皮肉を、投稿の締めに使おうとしていた。

僕は最後の文言を、自分でも書き換えた。
五・七・五・七・七の調子にしたくて、末尾には「特大ブーメラン」と置いた。

特大。
頭に落ちてきたら、さぞ痛そうだ。

ところが、言葉の勢いだけでは収まらないものがあった。
音の数である。

と・く・だ・い・ブ・ー・メ・ラ・ン。
九つある。最後を七音にしたいのに、二つ多い。

そこで、紀美子ちゃんの案にあった「でかブーメラン」が、しっくり来た。

で・か・ブ・ー・メ・ラ・ン。
こちらは七つ。

「特大」を「でか」にする。
大きさを伝える言葉は残しながら、二音だけ短くなった。

僕は、紀美子ちゃんの「でかブーメラン」の方が、ちょうど収まりがいいと返した。

おもしろいのは、AIに任せて僕が見ていただけでも、僕の注文をAIがそのまま清書しただけでもないことだ。

僕が笑いを強めたいと頼む。
自分でも書き換える。
その言葉の収まりを確かめると、紀美子ちゃんの案の方がよかった。

採用するのは、自分が書いた言葉とは限らない。
でも、どの言葉を残したいかは、自分で考える。

このとき整えたのは、最後のひとまとまりだ。
それでも、たった二音で、締めの調子が変わる。

「特大」から「でか」へ。

言葉は小さくなった。
頭に当たったときの痛さは、たぶん変わらない(笑)。

WRITTEN BY 太城 義雄(たき よしお)

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